特定社会保険労務士・アンガーマネジメントファシリテーター盛田の日々活動ブログ

東京都日野市で社会保険労務士、FP、アンガーマネジメントファシリテーターをしています盛田です。開業間もなく日々奮闘している記録ブログです。

読了報告㉜-それでも日本人は戦争を選んだ

おはようございます。

東京・日野市の特定社会保険労務士/アンガーマネジメントファシリテーターの盛田です。今日は6月12日月曜日。今朝の日野市は朝から雨が降っています。yahoo天気予報を見ると夜まで降ったり止んだりの一日になるみたい。梅雨入りしているので、まぁ仕方ないと思うしかないですね。今日は午前中顧問先に行って、午後は内勤予定です。

 

以前もブログに書いたかもしれませんが、一度読み終わった本を再度読了したので報告しますね。

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』加藤陽子

 

東京大学教授で近代日本史が専門の著者が中高生に行った短期講座をまとめた本です。明治維新以降の対外戦争(日清戦争日露戦争日中戦争、太平洋戦争)について、膨大な犠牲を払いながらも戦争に突き進んだ日本人の当時の価値観や外的な要因などまとめています。中高生向けの講義の形式なので、読みやすかったです笑。GW中に読み始めて途中でお休みしたりしたので結構時間がかかりました。

日本人なら誰もが持つ「何で国力の違うアメリカなどと無謀極まりない戦争をしたのか?」との疑問について、もちろん正解はないかもしれませんが、もっと主体的に考えてみようとの想いがタイトルにも表れているように思います。

 

楽天ブックのブクログのレビューで書評があったので引用しますね。すみません、手抜きで笑。

本書は、東京大学文学部の加藤陽子教授(日本近現代史専攻)が栄光学園の中高生に対して行った5日間の集中講義の記録。日清戦争日露戦争第一次世界大戦満州事変と日中戦争、太平洋戦争の対外戦争を俯瞰、分析しながら表題の答えを導き出そうというもの。500ページの厚い文庫ですが、面白く読めました。

本書の読みどころは:

○加藤さんは講義中、頻繁に生徒に問いかけを行っています。また、生徒の返答も立派です。例えば、「日清戦争の後、国内政治でなにが最も変わったでしょうか?」という問いに対して、生徒たちは「財政の好転」、「普通選挙運動」、「政府に対する失望感と不信感」といった回答を提示します。さすが「栄光学園」と思いましたが、中高生に対する対抗心もあり、こちらも講義に参加しているような気分になりました。本書は歴史の動きについて考える機会を与えてくれます。

○本書は豊富なデータ、文献、日記を提供して、5つの対外戦争についての日本の経済的、政治的事情、日本国民の心情の変化について分析を行っています。また、当時の政治家や軍人の語録については肖像画付きで掲載していて、彼らが何を考えていたのか印象付けしやすい構成になっています。また、データの説明もわかりやすいと思いました。例えば、41年7月の御前会議の事前検討で使われた各国のパワーバランスがグラフで紹介されていますが、これを見る限り枢軸国は優勢に見えます。ところが、データは39年9月という一瞬のパワーバランスを切り取ったものであり、その後のアメリカの航空機製造の潜在力は示されていません。データを鵜呑みにすることの危険性も本書は教えています。

○歴史教科書には出ていない事項が豊富に紹介されていること。例えば、45年2月からの株式市場では軍需関連株が下がり、民需が上昇します。この時期に株式市場が開いていたこと自体が驚きですが、これは戦争が終わることを市場が察知していたことを示す事例と考えられます。

本書は要は中高生相手の授業録ですが、とても面白い本です。一気に読めました。まさに「考える日本近現代史」です。眠くなる歴史書ではありません。

 

ということで、お勧めの本です。

 

それでは今日はこの辺で。今週もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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