特定社会保険労務士・アンガーマネジメントファシリテーター盛田の日々活動ブログ

東京都日野市で社会保険労務士、FP、アンガーマネジメントファシリテーターをしています盛田です。開業間もなく日々奮闘している記録ブログです。

最低賃金に思う

おはようございます。

東京・日野市の特定社会保険労務士/アンガーマネジメントコンサルタントの盛田です。今日は8月2日火曜日。今朝の日野市は一部晴れているものの曇り空。朝5時半頃自宅を出てきましたが、直射日光に照らされず、また風も吹いていたのでそれほど暑さを感じずに出勤できました。暑いときにはいつも事務所に行く途中の自販機で買う強炭酸水ですが、今日は考え事していたこともあって気付かずに通過(汗)。

 

今日は終日社労士会の総合労働相談の担当だったのですが、相談が午後に1件あるだけになったため午前は内勤になりました。労働相談が終わったら昭島にある企業さんに訪問。社労士会に専門家派遣の依頼があって、その対応です。聞けば駅から徒歩15分くらいとのこと。住宅街のようで駐車場もないようなので電車・バスで移動します。今日は猛暑日予報なので、徒歩移動を考えるだけで気が滅入りますね汗。

 

昨日のニュースで最低賃金の引き上げが出ていました。最低賃金はご存じのとおり、都道府県ごとに決められており、先ずは厚労省中央最低賃金審議会で方針を決定し、それを受けて都道府県単位で最低賃金を決定します。
報道によると全国平均で31円引き上げることになりましたが(過去最高らしい)、都道府県によって若干の差が出るかもしれません。東京都の最低賃金が現在は1,041円なので、31円引き上がると1,072円になります。私が初めてアルバイトした35年前(高校の卒業直前)の時給が確か480円でしたので、倍以上ではありますが、物価の上昇や諸外国に比べると本来ならもっと上がっていいんでしょうね。まさに失われた30年ってことを実感します。31円が高いかどうか何とも言えませんが、物価の上昇以上に賃上げができないと労働者は実質生活水準を下げることになります。そう思うとどうなんだろうな。。。

最低賃金、31円引き上げ 過去最大 全国平均961円に:朝日新聞デジタル

 

最低賃金が上がることは喜ばしいことですが、それでも最低賃金ギリギリで働く方は全労働者の12%程度(朝日新聞によると)。仮に1,072円となったとしても月に160時間働いて17万円程度。これで社保など払ったら(社保で2万3千円程度)、親元から仕事に行く人は兎も角、一人暮らししていたらギリギリな生活でとても貯金は難しいでしょうね。。。もっとも最低賃金はあくまでも「最低」ラインなんですけどね。

 

また賃上げと共に配偶者控除(103万円)や社保の加入(130万円)などの見直しもしないと結局パート勤務の方は、その範囲内で勤務することを希望するのであれば、勤務時間の短縮となってしまいます。ちなみに東京都内で103万円以内で勤務を希望し、月に1,072円の時給だと月に80時間程度の勤務となります。また事業主サイドから見ると最低賃金水準で勤務させている業種(飲食や観光業、コンビニなど)はパートさんの勤務も多いでしょうから、最低賃金が上がると人件費が増えると同時に時間調整を希望するパートが増えることによって新たに採用を増やす必要も出て来るかもしれません。

 

以前、ミャンマーベトナムに仕事で行った際に現地の日本企業に行った際、「こっちの労働者(現地労働者)は隣の企業の方が賃金が高いと分かると平気で転職する」なんて言っていました。より良い待遇を求めるのは当然なので、企業も切磋琢磨するような環境にしないといけないんだろうなと思います。

 

そう思うと単に最低賃金を上げればいいって話しではないんだと誰もが気付きますよね。昭和から続く我が国の働き方施策。見直すべき時期はとっくに来ていると思うのですが。。。

 

では今日はこの辺で。

 

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