特定社会保険労務士・アンガーマネジメントファシリテーター盛田の日々活動ブログ

東京都日野市で社会保険労務士、FP、アンガーマネジメントファシリテーターをしています盛田です。開業間もなく日々奮闘している記録ブログです。

退職金の準備

おはようございます。

東京・日野市の特定社会保険労務士/アンガーマネジメントコンサルタントの盛田です。今日は3月9日水曜日。今月も日々早いですね。今朝の日野市は朝日が眩しいです。昨日は午前中、冷たい雨が降ったり止んだりでしたが、今日は雨の心配もなく、暖かい一日になるようです。でも今日は一日内勤。夕方から昨日に続いて倫理法人会(今日は町田)のセミナーに参加してきます。それまで就業規則の作成や雇用調整助成金の申請書の作成など片付ける予定です。

 

退職金の準備の相談がたまたま続きました。現在、中小企業で退職金を準備するためには主に次の方法があるかと思います。①自己資金を金融機関等に預ける、②中退共などの国の機関に積み立てる、③企業型DCを活用する、④生命保険(養老保険など)を活用する。

①自己資金を金融機関等に預け入れするのは、当然ながら最も簡単な方法ですが、継続するのも大変ですし普通に金融機関に預け入れても金利は全然付きません。逆に金利が付く金融商品に預け入れると運用を自分で行う必要もありリスクが伴います。
中退共(中小企業退職共済制度)は、法律で定められた制度で国の機関に積み立てることになります。主な特徴は以下のとおりです。
金利は1%付きます。
・原則、従業員全員が加入する(包括加入)する必要があります(短期雇用者や退職が近い方など例外有り)。
・事業主は預入れするだけなので、運用の必要はなく、国の制度なのでリスクもなし。
・月5千円(短期雇用者はもっと少ない金額も可)から預け入れでき、入社年数によって増額も可能です(最大月30千円)。
・加入1年未満は退職金は支給されず、一定期間預入れしていないと元本割れします。
・掛金(預け入れ)は事業主が全額支払い、従業員は支払いません。掛金は全額損金算入できます。
・退職金は全額退職者に振り込まれます。仮に懲戒解雇した社員でも減額することはできません(預入額を減額することは可能)→ここのところが事業主からすると一番のネックになるかもしれません。 等々
③企業型DCは確定拠出型年金と言われていて、掛金の運用を従業員本人が行うのが特長です。事業主は掛金を拠出するだけで、あとの運用は従業員自らが行います。デフォルトはリスクゼロの金融商品(定期預金)に預け入れして、あとは従業員が金融商品を選択して運用することになります。会社が掛け金を拠出しますが、従業員自ら追加して拠出することも可能です。ただ、当然ながら従業員に一定のリテラシーがないと、定期預金に預け入れるだけとなるため、導入に際して、従業員教育の実施などが事業主に求められます。よって少々(かなり)導入は面倒で、金融機関やコンサルタントの支援を受けないと導入は難しく費用もかかります。

④保険商品の活用も選択肢にありますが、これは省略。あまり商品がない(外資系が中心)です。

 

そうすると中小企業では中退共の利用と自己資金の活用を組み合わせて実施するのが一番無難なのかもしれませんね。最低限の退職金は中退共で積み当てておいて、あとは従業員の働きに応じて自己資金を使って上乗せで退職金を支払うようなイメージです。

 

何にしても退職金資金は長い準備が必要なので、早目の準備が必要です。私自身ももっとこの分野の勉強をしないと。

 

では今日はこの辺で。

 

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