おはようございます。
日野市の社労士 盛田です。
昨日は支部の同期の社労士仲間(I先生、W先生)と忘年会でした。
共に今年開業し、同世代と言うこともあり、仲良くさせていただいています。それぞれ強味や力を入れていきたい分野は違いますが、大いに刺激になります。
珍しく(久しぶりに)I先生のお勧めで熱燗を呑んで、軽い二日酔いです(少々ぼーっとしています(笑)。)。
今日は書籍の読了報告です。仕事柄、どうしても本は読まないといけないのですが、労基法はじめ業務に直結する本ばかりでなく、特にアンガーマネジメントの講師をしていると周辺のコミュニケーションに関する情報も欲しくなり、本などで仕入れをするようにしています。あと、気持ちに余裕があると歴史の本とかも読むようにしています。
【ヤフーの1on1-部下を成長させるコミュニケーションの技法-】
先日、受講したFPの研修会でコーチングの講師から紹介された本です。
ヤフーでは毎週に15分部下と上司が面談しているそうです。面談と言うと、業務の進捗確認だったり、上司からの評価面談だったりして、結局、上司が主役で部下が受け身ってことが大半ではないでしょうか。部下からすると仕方なしに受けてる面が強いように思います。また上司もやらないといけないのでやっている感もあるように思います(自分の経験からも・・・)。
ヤフーの1on1ミーティングは、上司が部下の話を聞き、部下に気づきを与える(何かに気付いてもらう)ことを目指すコーチング的なイメージです。よって、上司は基本的に答え(指示)は出さず、相手の気付きを促す質問や雰囲気作りに徹します。ただ、コーチングと違うことは、社外のコーチは面談者の業務の理解はなくフラットな情報や知識で行いますが、1on1は、上司が面談しますので、より具体的に気付きを与えることができるようです。そうなると上司もコーチングや傾聴、アンガーマネジメントなどのトレーニングが必要ですね。思い付きの質問では、部下に気づきを与えることはできませんので。
書籍でも何度か触れていますが、今は旧来のコミュニケーション(ヤフーではコミュニケーションを定義して、「自分の意図が相手に伝わって、相手が意図に沿って動いてくれること」としています。)のように、職場での飲み会や社員旅行をとおして仲良くなり、なんとなく相手が分かれば良い時代ではなくなっています(考えてみれば、「コミュニケーション」って表現も、社内で曖昧に使っている会社が大半ではないでしょうか。)。
また、上司からの指示で動く「上位下達」的なマネジメントは成り立ち難く、社員が自立して業務に向かう必要があります。そのためには上司の指示を待つではなく、社員が自分で考え、納得感を持って動く必要があります。
1on1ミーティングの有用性を理解できても、「業務が忙しくてやっている時間がない」、「毎週実施するのは大変」、「何を聞いてよいのか分からない」など反対する意見も多かったようです。
その反論として、「上司の仕事は部下の活躍の舞台と整えること」。今はプレイングマネージャーも多いですが、究極的には上司の仕事は受注を取ることではなく、部下を育成することとするならば、忙しいは理由になりません。ヤフーで1on1ミーティングを社長も実践し、全社として取り組む活動にしているため、今では大半の管理職が実践しているとのことです。
人の採用も苦慮する時代。新卒採用でも、給与よりも遣り甲斐や自己成長、社会的に有益な仕事に就きたいとのニーズが高まる中、人の成長にきちんと争点を当て、それが企業業績にも繋がっている企業は強いですよね。
社員育成だけでなく管理職の役割(旧態依然とした仕事しかしない)について悩む企業・人事担当者は、多くの示唆や参考事例がある書籍と思います。
もっと書きたいけど時間もないので、このへんで。
では、また-。
今日は来月締め切りの原稿を作成します。